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活動報告

4月11日参議院厚生労働委員会で質疑を行いました

2017年4月11日、参議院厚生労働委員会にて精神保健福祉法改正案について質疑を行いました。
昨年夏の相模原市津久井やまゆり園殺傷事件で亡くなられた19名の方々のご冥福を祈り、より根本的な見地から障がい者への支援及び理解を深める教育推進等に取り組み、加えて精神科医療全体の医療の質の向上を多職種連携などを通してより手厚いサポートを推進すべく、塩崎厚生労働大臣、警察庁や文部科学省等の参考人に質問させて頂きました。

質疑の動画はこちらからご覧になれます。発言は1:00くらいから開始されますが、下段の「自見はなこ」をクリックしてもご覧になれます。

4月11日 参議院厚生労働委員会での質問の様子(動画)

 

 


3月9日参議院厚生労働委員会で質疑を行いました

3月9日に開催された参議院厚生労働委員会において、以下問を塩崎厚生労働大臣等におよそ40分ほど質問させていただきました。受動喫煙から国民の健康を守るため厚生労働省と協力して取り組んでいくことや、先日発足させました「女性医療職エンパワメント議員連盟」事務局長として、働き方改革及び医師のキャリアに関わる課題等も盛り込みました。

 

1、受動喫煙防止法について

2、医師の臨床研修制度の今後のあり方について

3、専門医の仕組みについての今後の進め方

4、働き方改革における医師の仕事の特殊性について

5、女性医療職の働き方について

6、医療ICTの塩崎厚生労働大臣のお考え

 

質疑の動画はこちらからご覧になれます。発言は3:40くらいから開始されますが、下段の「自見はなこ」をクリックしてもご覧になれます。

3月9日 参議院厚生労働委員会での質問の様子(動画)

3月9日 参議院厚生労働委員会質問(PDF)

 

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塩崎厚生労働大臣

塩崎厚生労働大臣

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<以下質問箇所全文>

○自見はなこ君 参議院の自見はなこです。本日は質問の機会を与えてくださいまして、誠にありがとうございます。
早速質問に入らせていただきます。
まず一問目ですけれども、受動喫煙防止対策に関してお尋ねをいたします。
日々国民の健康を守るために奮闘してくださっている塩崎大臣を始めとした厚生労働省の皆様ですが、特にこの度の受動喫煙防止対策が議論を開始されてからというもの、たばこの煙は吸いたくないという非喫煙者の健康を守るための取組に深い敬意を感じております。
さて、今回の受動喫煙防止対策の度重なる議論の中で忘れられている大切なことが二つあると私は考えております。一つ目は、たばこの健康被害の正しい知識と認識の欠如であります。二つ目は、受動喫煙による健康被害を受けているのは、実は多くの場合には飲食店、遊技場、職場で働く受動喫煙に関してその場で相手に対してノーと拒否する選択肢を事実上持っていない従業員たちでもあるということであります。
私たち医師は、診察室で毎日、たばこの健康被害の結果、お病気になった方々を毎日毎日診察しております。動脈硬化の促進、肺がん、脳卒中、心筋梗塞、咽頭がん、喉頭がん、食道がん、肺気腫などの罹患率上昇に関しては、皆様既にたばこの健康被害は御承知のとおりだと思います。小児科であれば胎児の発育遅延や小さく産まれてくる低出生体重児、乳幼児突然死症候群や、あるいは、たばこを誤って食べてしまう誤嚥、たばこ約一本分が乳幼児のニコチンの致死量になります。
その日々の診察の積み重ねの結果として、お命を本当に大切にしてほしいな、もったいないな、たばこの健康被害にはできるだけ多くの方々に遭ってほしくないなと、素直にそして強く感じているところであります。是非議論の大前提として健康被害の医学的な知識については正しく認識してほしいと願っております。
その上で、今週、自民党のたばこ議連から受動喫煙防止に対する基本理念として対策案が示されました。基本理念に、欲せざる受動喫煙を防止するために分煙を推進するとあり、欲せざるとはまさにそのとおりであります。ただ、科学的には、たばこの煙の粒子は二・五マイクロ程度の非常に小さなものであるからこそ、肺の一番奥にある構造物の肺胞にまで到達してしまいます。受動喫煙を防止するという医学的そして科学的な観点からは、今回の対策にある施設等の指定は不要だという考えは残念ながら成り立つとは私は考えておりません。
また、もう一つ対策案をよく見てみますと、全ての類型の施設の小学校や中学校、大学、あるいは官公庁なども含みますが、全ての類型の施設の執務室は事務所(職場)と同様の扱いと書いてございまして、ひもとくと対象外とも読み取れるところに行き着きます。
受動喫煙の健康被害に遭う理由の多くは、人間関係や職場の関係上断れなかったということを挙げています。真に欲せざる受動喫煙を防止することこそ、私は健康弱者を守るために必要なことであると考えております。
そこで、塩崎厚労大臣にお伺いをいたします。
この度示された対案についてどのようにお感じになっておられるのか、御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 御質問ありがとうございます。
なかなかゆっくりこの御説明を、厚生労働省の考え方を説明をさせていただく機会も少ない中にあって、今、自民党のたばこ議連の案というものについてのコメントを御質問いただいたわけでありますけれども、そこに至るに当たっても、一度厚生労働省として今どう考えているのかということを整理した上で、少しお時間を頂戴して説明させていただければというふうに、お許しをいただければというふうに思います。
平成十五年以降十四年間、健康増進法に基づいて、施設の管理者に受動喫煙防止の努力義務というのを設けて、自主的な取組にお任せをしてきたわけでありましたが、たばこを吸わない国民が今八割を超えているにもかかわらず、いまだ約四割以上の方々が、飲食店などのいわゆる公共の場、ここで受動喫煙を今お話のありましたとおり受けている現状がございます。また、受動喫煙を受けなければ亡くならずに済んだ方が少なくとも年間一万五千人はいるだろうという推計もございます。
我が国は、たばこの規制に関する世界保健機関の枠組条約、FCTCの締約国であって、WHOからは、屋内全面禁煙義務の法律がないために受動喫煙対策につきましては世界最低レベルのランクということになっています。
今年一月の安倍総理の施政方針演説の中でも、受動喫煙対策の徹底についての発言がございました。
こうした中で、先般、厚生労働省の基本的な考え方の案という、やや回りくどいタイトルで考え方を示しましたが、その具体的な内容は、まずプライベート空間は規制対象外と、公共の場については施設や場所の性質を十分に考慮をして限定した場所で禁煙とするなど、言わば日本型の分煙社会、これを目指そうということでございまして、これによって我が国の位置付けはWHOの四段階の最低レベルからワンランクだけ上がるという、そういう非常に穏やかな案を私どもとしてはお示しをさせていただいております。
三月七日に公表されました自民党の議連の受動喫煙防止対策の案は、幾つかの点で今のこの厚生労働省の考え方と異なっていると思います。議連の案では、喫煙を楽しむことと受動喫煙を受けたくないことを国民の権利として同列に扱っています。喫煙の自由は公共の福祉に反しない限りもちろん認められるものでありますけれども、飲食店も含めた公共の場において、国民の八割を超える非喫煙者、そして妊婦、子供さん、がん患者、ぜんそく患者、外国人などのいわゆるサイレントマジョリティーの方々の健康が喫煙者の喫煙の自由よりも後回しにされているという看過できない現状は、やはり議連の案では変えられないというふうに思っています。また、この議連の案では、飲食店や販売、娯楽等のサービス業施設において禁煙、分煙、喫煙等の表示の義務のみとなっておりまして、これでは、妊婦、子供そして患者などが利用できる飲食店の選択肢を狭めてしまう。それに加えて、職場の歓送迎会とか取引先との接待での先ほどございました望まない受動喫煙、いわゆる嫌々受動喫煙を強いられる事態、そして従業員やアルバイトの大学生、高校生、これが煙にさらされるということが避けられないというふうに思います。
このように、議連の案ではほぼ現状の努力義務での対応と変わらないので、国際的にも今の四分類の最低ランクのままで何も変わらないと、大きく見劣りをしてしまうために、国民の健康を守る立場である厚生労働省としては、受動喫煙の害から国民を守れない全く不十分な内容だというふうに思っています。
また、問題は、飲食店の経営の問題に御懸念が強く示されています。ただ、WHOの国際がん研究機関が二〇〇九年にまとめたハンドブックによりますと、世界各国の信頼度の高い論文を分析をいたしますと、ほとんどがレストラン、バーを法律で全面禁煙にしても経営に影響がないという報告がなされています。中には売上げが増えたという国もあったとのことでございまして、これは八割の人が、ほかの国も大体八割が吸わなくて二割が吸うと。二割の方々の中で一定程度減るかも分からないけど、逆に今度、八割の方からお店に行くようになるということもあるようでございます。
それから、税収に対する懸念を財務省などからいただいておりますけれども、それからアメリカ、イギリス、韓国などでは、喫煙率の推移について、受動喫煙防止のための規制の前後で変化は見られなかったと。そういうことから、税収に対する影響もそれほど大きいことはないというふうに推察をされております。
何といっても、二〇二〇年には東京オリンピック・パラリンピックを、そしてその前年のワールドカップラグビーもあります。多くの外国人の皆様方には、インバウンドで来てくださいということで歓迎をしているわけでありますから、そういった方々へのおもてなしの観点からも、私どもは理解を賜りながら今国会の法案提出に向けて全力で取り組んでいきたいと、このように思っております。
○自見はなこ君 ありがとうございます。
大臣自らがしっかりと時間を取っていただきまして、そして厚生労働省の現在の考え方についてお答えをいただいたことは非常に意義が深いと思っております。
おっしゃるとおり、八割はたばこを吸わない私たちは国民でありまして、このことはサイレントマジョリティーというふうに私は思っております。是非、厚生労働省の皆様には、今後とも塩崎大臣の下で国民の健康増進に邁進していっていただきたいとエールを送り、この質問を終わります。
次の質問に移ります。
次に、医師の臨床研修制度についてお尋ねをいたします。
昨年十一月の八日に当委員会で、医学部教育、初期臨床医研修、そして専門医の仕組みについて、省庁横断的に医師のキャリアデザインとして一貫して取り組んでほしいと要望をさせていただきました。その後、医学部を所管する文科省と初期研修を所管する厚生労働省で取組を進めてくださっていると伺っております。
特に、二月二十二日は合同で委員会を開催し、ついに卒前卒後の教育と研修の四年間の到達目標を九項目で同じ目標に向かってそろえることができたと聞いております。平成十六年度の初期臨床研修の義務化開始から優に十二年以上たっておりますので、私自身の感覚からすると、当初からこのような合同委員会を実施してほしかったなと思っておりますが、いずれにいたしましても、今回の取組の意義は非常に大きかったと認識しております。
さて、その初期臨床研修制度は五年ごとの見直しになりますので、そろそろ見直しに向けての準備をされる時期かと思います。
厚労省に質問をさせていただきます。
この度の初期研修の見直しに当たっては、本制度が成立した平成十二年と比較して、一つ、平成十七年十二月から導入された共用試験により、卒前教育が大幅に臨床能力の取得に向かって改善したこと、二つ、今年二月二十二日の合同委員会を受けて、初期臨床研修とシームレスにつながりつつあること、三つ、新たな専門医の仕組みの議論が進んでいるという、この一、二、三の背景の中、今後は、初期研修医、初期臨床におけるより総合的なジェネラル、いわゆる総合的な診療能力の取得により重要性が増すこと、そして女性医師の活躍の具体例がより求められていることなど、今までと背景が全く違っていると思っております。
そのような中、厚生労働省は初期研修の見直しに当たってどのような方向性を示そうとお考えでしょうか。お聞かせください。
○政府参考人(神田裕二君) 先生御指摘のとおり、医師のキャリアデザインに関しましては、文部科学省がモデル・コア・カリキュラムを示しております医学教育と、厚生労働省が研修の到達目標を定めております臨床研修など、一連の医師養成課程において教育内容や医師として目指す姿が整合していることや総合的な診療能力が習得されることが重要であるというふうに考えております。
先生御指摘のとおり、卒前教育においては、シミュレーション教育の充実ですとか、診療参加型臨床実習実施ガイドラインの大幅な拡充など、医学教育における臨床実習の充実により臨床研修とシームレスな教育となるよう、モデル・コア・カリキュラムに関する検討が進められてきたところでございます。
先ほど先生から御紹介がございましたように、今年の二月に文科省のモデル・コア・カリキュラムの改訂に関する専門研究委員会と厚生労働省の医師臨床研修制度の到達目標・評価の在り方に関するワーキンググループの合同会議を開催いたしまして、医学教育と臨床研修との教育内容の整合性が図られるよう連携を進めてきたところでございます。その結果、医学教育のモデル・コア・カリキュラムと臨床研修の到達目標について共有化が図られたところでございます。
厚生労働省といたしましては、今後の医療提供体制の構築を見据えまして、これに対応した医師養成につきまして、卒前と卒後の医師養成課程、また先ほどございました専門医の養成課程などが整合的なものとなりますよう、引き続き文部科学省、関係団体とも緊密に連携していきたいというふうに考えております。
○自見はなこ君 大変心強い方向性を示してくださいまして、誠にありがとうございます。
残念ながら、現状では初期臨床研修が形骸化しているのではないかという声もあるのも事実でございます。是非、この初期研修の二年間と、そして医学部の後半の二年間、この四年間をシームレスに連結して、そして私たち医師が総合的な臨床能力をこの四年間で十分に習得できるんだという時期になるように、厚生労働省としても合同で力を合わせて頑張ってくださいますよう心からお願いをいたします。
それでは、次の質問に移ります。専門医の仕組みについてお尋ねをいたします。
新しい専門医の仕組みは、平成二十五年に厚生労働省の専門医の在り方に関する検討会で議論された結果、現在の日本専門医機構でその制度設計をすることになりました。この間、今日に至るまで、学会や大学関係者など、様々な専門家が集まり、議論を深めてくださったことに深く感謝をしております。
制度設計と言葉で言っても、当初の目的であります、専門医の質を担保しつつ、そして大勢の医師たちに修養してもらう環境づくりに関しては決して簡単なものではないことや、加えて、医療が地域社会の生命線そのものであること、育児や介護による離職など、様々な医師の働き方にもより一層の配慮が必要などの理由から、その制度設計の影響が非常に大きいと判断され、去年の七月に一度立ち止まって考える時間的猶予を与えられましたのは、関係者皆様が御承知のとおりであります。その後に発足した吉村理事長の新体制の下で各種議論を更に深める努力を熱心にしてくださっていることにも重ねて深く感謝しているところであります。
そのような取組の中、現在は三月中旬をめどに基本方針をまとめようとしているタイミングであると聞いておりますが、実は先日、私のところに、医師、歯科医師の資格を持つ市長たちで構成される医系市長会から、専門医制度についての問題点の指摘と計画の根本的な改善を求める要望書をいただきました。同様の要望書を塩崎厚生労働大臣、菅官房長官、横倉日本医師会長にも提出をしているということでございました。私も要望書を熟読し、これは重たく受け止めなければと切に感じたところであります。
内容としましては、中小規模病院が危機に陥る懸念、地方創生に逆行する危機と医師偏在の助長、医師の診療活動開始年齢の遅延と医療コストの増大、総合診療医という専門医の矛盾等々、全部で六つの問題点を指摘しておりました。
市長は地方自治の、その地域の責任者であります。水道や道路などの生活インフラにももちろん責任を持ちますが、当然、医療という社会的インフラの整備にも責任を持ちます。地域に医療がなくなれば、人がそこに安心して住むことができなくなります。このような当事者意識から、特に医系市長たちが来年四月から実施されようとしている専門医の仕組みについてこの度のタイミングで声を上げているということには、私は非常に大きな意味があると感じております。
私は、プロフェッショナルオートノミーという言葉は専門性の高い医師が集団として国民医療全体に責任を持つことと理解しており、その責任には、分かりやすい言葉で関係者に自分たちの考えを説明し、広く国民の皆様にも理解していただく責任も含むと考えております。そして、かねてから幾度も申し上げておりますが、日本専門医機構には社会に対しての説明責任があると私は思っております。
蛇足ですが、私は卒業いたしましたのが平成十六年度でありましたので、初期臨床研修医制度の初年度の人間に当たります。制度が変わる節目の中、医学部六年生の春になっても私たちの描くべきキャリアデザインが全く見えず、先行きが見えないためのこのストレスの多い時期を当事者として経験してまいりました。今現在の研修医一年目、二年目の近々の当事者たちも同じ思いを抱いている医師が多いと思っております。
私は、この度の新専門医の話について、二点申し上げます。
一点目、この度の専門医の仕組みは、法律ではない分、日本専門医機構によるより能動的な関係者に対しての説明や意見交換の場面の設定が求められると考えております。特に、この度の自治体の首長、医学部生、研修医、患者様や関係者の声を聞く機会を持ってほしいと思っております。パブリックコメントなどを広く受け付ける機会を設けることを含めて、基本方針を決定する前には丁寧にプロセスを是非踏んでいただきたいと願っております。
二点目でございますが、そもそも専門医の質を高めることが主目的だったと認識をしております。そして、その手段としてプログラム制を含めて検討されてきたことと思います。ただ、現在のように行き過ぎたプログラム制は医師の時間と場所に対して大きな制約を加え、ひいては医師の配置にまで踏み込んでしまっている現状、これはともすると、私は、一部で手段が目的化しているのではないかというふうにも考えざるを得ません。
厚生労働大臣にお伺いをいたします。
厚生労働省は、地域医療の所轄官庁として、現状のままでは地域医療に影響が出てくるという地方自治の声をどのように受け止め対応していくおつもりでしょうか、お考えをお聞かせください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今お話がありました医系市長会、私のところにも福島県の相馬市長、立谷さんが来られまして、多分同じものだろうと思いますが、御要望、御意見を拝聴をいたしたところでございます。
新たな専門医については、平成二十五年に医政局の下に専門医の在り方に関する検討会というのができまして、そこで、今の考え方の基本でありますプロフェッショナルオートノミーという概念の下で民間の専門家による自律的なものとして専門医機構ができたという、こういう経緯があって、平成二十九年度からの養成を開始することというふうになっていたわけであります。
しかし、私も去年、参議院選挙前にいろいろな地方にもお邪魔をしたときに、特に過疎地などに参りましたときの地域医療に対する懸念というものが非常に強かった、また、果ては大学病院の復権じゃないかとか、いろんなことが言われていて、一番大事なのは、やはり地域医療への悪影響というものを心配する声が多かったというのを非常に私ども強く感じ、またそれは、必ずしも医師、医師会だけではなくて、地方自治体の首長の皆さん方が心配をされているということがありました。
そういうことで、私どもで考えた末に、一旦立ち止まって考えていただけないだろうかということを私から申し上げて、それを受け止めて、昨年六月に新たな制度の実施には慎重な検討を行うように私どもから日本専門医機構と関係学会に対して要望を行って、その結果、養成開始が一年延長され、現在、日本専門医機構において平成三十年度からの養成開始に向けた準備を行っていると。ところが、制度の変更に向けて様々な取組がなされているわけでありますけれども、一方で、今お話のあったような、地方自治体の首長さんからは依然として新たな制度が開始されることによって地域医療に悪影響があるんじゃないかという懸念を強く示される向きがまだまだあるということが分かってまいりました。
厚生労働省としては、地域医療に責任を負う立場でございます。新たな仕組みがこの地域医療にしっかり配慮されたものとなる必要が当然あるわけでありますので、必要な場合には、地域医療に従事する医師あるいは自治体の首長などを含めた場で日本専門医機構に対して抜本的な対応を求めてまいりたいというふうに思っています。
先ほどもお話がありましたように、的確な御指摘がありました。法律ではない形でこの制度ができている、したがって説明責任があるじゃないか、機構にはというお話がありました。そして、若い医師の皆さん方にとっても、これ浪人も何もしないでストレートに行っても終わるのは二十九歳であります。したがって、ちょうど女性の場合には結婚されたり子供さんを持たれたり、いろんなことがあって、それがまたいろいろな難しい問題にもつながっている。
それから、何となくこれを取らないと一人前と見られないということでありますが、それはやはり国家試験を通って初めて医師であり、それ以上でも以下でもないということでありますので、その辺をどう考えるのか。取らない場合に、では、どういうふうに評価をされるのかというようなこともありますし、そんなことも含めてしっかりと専門医機構に考えていただきたいと思いますし、我々も地域医療の立場から専門医の養成というのはどうあるべきなのかということはしっかり考えていきたいと、こう思っています。
○自見はなこ君 ありがとうございます。
専門医制度については、それぞれのステークホルダーの意見が十分に反映される制度となりますように、地域医療に責任を持つ厚生労働省としても、その連携については国民生活そのものへの責任を持って是非臨んでほしいと思っております。
また、平成二十五年の専門医の在り方に関する検討会を基にして日本専門医機構が考えた制度が今回のことでございますから、大本の検討の内容自体も抜本的に考える機会を是非お持ちいただけたら有り難いと考えております。
それでは、次の質問に移ります。働き方改革についてお尋ねをいたします。
昨年の九月に内閣官房に働き方改革実現会議が設置され、各省庁の垣根を越えて今まで難しかった働き方改革に着手されていることに大きな敬意を感じております。特に小児科医療の現場では、一九九九年当時でありますけれども、小児科の勤務医だった医師が過労死をしたということを受けて様々な問題提起や対策もされてまいりました。自助努力として医局ごとあるいは病院単位での勤務環境改善の取組を精力的に進めてくださったところももちろんございましたし、小児科の場合には、患者団体の母親の団体が、特に子供の小児科医をサポートするという観点から、母親の子供の病気に対する理解を深めるグループ活動を展開してくださったりと、患者と医師が一体となっての取組にも日々感謝しながら日常の診療を続けている医師は多いところであります。
また、この度の若い女性の過労による自死もそうでありますが、社会全体で悲劇は繰り返さないんだという強い決意を持ち、省庁を挙げてこの度の働き方改革に臨んでいっていただきたいと考えております。
さて、その働き方改革の意味するところ、そして今現在の世の中の流れというものを十分に加味した上で、医師の仕事の特性について二点言及し、質問をさせていただきます。
第一は、既に御承知とは思いますけれども、医師には医師法に定める応招義務がございます。勤務時間の内外を問わず、診療を求める患者さんが来れば、医師である限りその求めを拒むことは法律上できません。応招義務は我が国独自の法律であります。また、勤務医か開業医かということは特に応招義務の掛かる範囲には特段の法律的な差はありません。
第二に、医師は自己研さんという特殊性があることでございます。私も小児科の専門医ですが、医学部卒業後十年ぐらいを掛けて専門医を取ってからも、やっとスタートラインに立ったばっかりだなという感覚を持つくらい、日々刻々進化する、進歩する医療の知識を貪欲に学ぶため、生涯にわたって自己研さんを続ける必要があります。
私自身は勤務医でございますが、実は私は自分自身を労働者というふうに思ったことはありません。また、自己研さんを止めるということは、医師である以上、最も無責任なことであると思っていますが、最近では、大変悲しいことに、現実の話として、医師が自己研さんをする機会を、罰則規定があるから出勤しないでくれ、帰ってくれ、カルテを開かないでくれというような医療機関すら出始めております。
このような医師という仕事の特殊性を踏まえ、医師の労働時間に上限を課し、かつ罰則を伴う上限規制の対象とすることには、法律面から見ても応招義務との矛盾がありますし、医師の在り方と照らし合わせて考えても、どうしても違和感があります。ワークシェアや育児休暇、介護休暇の取得の推進、医療施設での保育の充実など、医療現場での働き方改革はたゆまず進めていくことは大前提としてですが、今のままの議論では、現場では医師の特殊性が加味されていないことに困惑をしております。
厚生労働大臣にお伺いをいたします。
医師は、医師法に基づく応招義務があるほか、日々進歩する医療技術に追い付くための自己研さん、研究も求められる特殊な職業であります。医師の働き方改革の取組については、内閣官房の働き方改革実現推進室とよく連携していっていただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 私ども厚生労働省は、労働基準法であったり労働安全衛生法であったり、労働行政を治める法律を預かっている、そういう立場でありますが、今回の働き方改革実現会議につきましては、加藤大臣とともに私は共同議長代理ということになっていまして、ここはもう議論の取りまとめを二人して頑張らないかぬという、そういうことでございまして、役割分担をしながら、実態を見据えて、今お話のありました医師の特性なども踏まえた上で、実効性の上がる結論を実行計画に、これは三月末までにまとめますが、ここに明記ができるように引き続きしっかり取り組んでいきたいと思っておりますし、また、厚生労働省にあっては、医師などの医療関係者の働き方については、これは今大きな変わり目に来ているんだろうと私も思います。
昨年十月に立ち上げてこの三月に取りまとめをいたします新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会、渋谷検討会と我々呼んでいますが、ここでも医師などの皆さん方の働き方についてしっかりと議論して、明るい未来を切り開いていきたいというふうに思います。
○自見はなこ君 大変心強い大臣からの御答弁を頂戴いたしまして、大変有り難く思っているところであります。是非、現場が混乱することがないように、引き続き大臣には、医師を含めた私たち医療職の働き方改革の先頭に立っていただきたいというふうに思っております。
それでは、次の質問に移ります。女性の医療職に関する質問でございます。
男女共同参画における女性医療職の勤務環境改善整備についてでございます。
医療の質を落とさずに女性医療職の働き方改革に臨むに当たり、ワークシェア、保育の問題、女性医療職の健康問題のこの三つの課題に医療関係団体が横断的に取り組む時期がやってきたというふうに思っております。特に女性医療職は、夜勤による身体や勤務環境によるストレスなどによるホルモンのバランスによる不調を来す方が大変多いのも事実でございまして、健康対策は勤務環境改善と並び両輪として非常に大切であると考えております。
最大の課題は、離職しないことと復職しやすい環境を整えることでありまして、今年の一月二十七日に、議員活動として、女性医療職エンパワメント推進議連を超党派の議員連盟として設立をさせていただきました。ここにおられる多くの関係の先生方にも役員に入っていただいておりまして、大変有り難いことに、この議連には二百名を超える超党派の議連の先生方や五十名以上の団体、医療団体にも参画をいただいており、その機運の高まりを肌で感じているところでもございます。
また一方で、地方自治体においても、女性医療職の勤務環境整備の取組が進められております。例えば、本日、お手元に、皆様、資料が配られたかと思いますけれども、三重県においては、女性が働きやすい医療機関を県が認定をしており、職場環境づくりや保育、介護支援などを行っている医療機関に認定書を交付したりホームページ等で周知を行っておりますので、御覧ください。
ここで質問に入ります。厚生労働省にお伺いをいたします。
このような状況の中でありますけれども、女性医療職の勤務環境整備はますます重要となってきております。厚生労働省についても、更に取り組むべきと考えますが、お考えをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(神田裕二君) 先生御指摘のとおり、女性医療職の方々の勤務環境の整備は大変重要な課題であるというふうに認識いたしております。
このため、医療法を改正いたしまして、医療機関の管理者に対して医療従事者の勤務環境の改善に向けた取組を求めるとともに、各都道府県に勤務環境改善支援センターを設置いたしまして、勤務環境の改善に取り組む医療機関を医療労務管理、医療経営のアドバイザーが総合的、専門的に支援する体制を整備しているところでございます。これによりまして、各医療機関におきましては、子育て等のライフイベントに応じた夜勤免除や短時間勤務制度の導入、復職前後の研修の実施、院内保育所の整備などの取組が進められているところでございまして、厚生労働省としても、ホームページ等で好事例の普及に努めているところでございます。
それから、先生今御紹介ございましたが、三重県の、女性が働きやすい医療機関の認証制度についてでございますが、二ページ目のところにアドバイス、支援というふうに書いてございますけれども、この実際の認証に当たりまして改善の必要がある点につきましては、三重県の医療勤務環境改善支援センターがアドバイス、支援を行う仕組みというふうになっておりまして、この仕組みについても、このセンターの活用が図られている事例であるというふうに承知いたしております。
また、女性医師につきましては、出産、育児後の復職支援が重要であるというふうに考えておりまして、復職を希望する女性医師に対して医療機関や再研修先の紹介等を行います女性医師バンク事業の実施、都道府県における女性医師の復職に関する相談窓口の設置でございますとか、復職研修を実施する医療機関に対する財政支援、また、復職支援から継続した勤務まで、女性医師支援の先駆的な取組を行う医療機関に対しましてモデル事業の構築をしていただくというふうな取組を行っているところでございます。
それから、先ほど大臣からも御紹介がございましたけれども、新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働きビジョン検討会を立ち上げまして、女性医師の復職の障害となっている点などについて大規模な実態調査を実施しておりまして、女性医師の支援の在り方についても議論をいただいているところでございます。
今後とも、女性医療職のエンパワメント推進議員連盟の御意見等もお伺いしながら、ワーク・ライフ・バランス等にも配慮した取組を促進いたしまして、ライフステージに応じた支援が行えるよう医療従事者の勤務環境の改善に取り組んでまいりたいと考えております。
○自見はなこ君 ありがとうございます。
第一回目の設立総会のときの議員連盟の会ですけれども、実に、今、医師でいいますと大体三十代の私たち、あっ、私、四十代になってしまいましたけれども、大体四〇%が女性医師になっておりまして、そして病院薬剤師の方々は六〇%が女性だと。それぞれの団体でかなり精力的に男女共同参画をやっているんだけれども、横断的な取組が今までなかったと、非常に画期的な会を開催してくれてありがとうございますという声を、勇気をもらいましたという言葉をたくさんいただきました。
私がこの三重の例がすばらしいなと思いましたのは、これは勝手に私、三位一体の太陽作戦と呼んでおりますけれども、これ、県の医療界、医師会、病院協会、そして看護協会、そうした医療界と、そして県庁と、そして労働基準局も入って、本来であれば規制するところもそこに既に入って一緒に取組をしようというものでありまして、大変画期的であると思っておりますので、是非参考にしていただきたいと思っております。
また、もう一点、この医療勤務の改善に対してでございますけれども、一点だけ、民間病院と公立病院というのはそれぞれ経営母体に関しましても違った特性を持っておりますので、その辺りにも是非配慮をした仕組みをつくっていただきますと大変有り難いと思っております。
それでは次の質問に移ります。医療とICTに関する質問でございます。
大臣の所信をお伺いをいたしました。そして、医療ICTに関しては塩崎大臣のリーダーシップの下、統合して丸ごと進めようという気概が伝わってまいりました。
大臣の意気込みやデータヘルス等に関してのお考えを是非お伺いできたらと思います。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(塩崎恭久君) ICTを始め、この技術革新がどんどん進む中で、日本は今、超高齢社会というものを迎えているわけでありまして、質の高い健康、医療、介護、こういったサービスを効率的に提供して、健康長寿を実現するというにはどうも至っていないというところだと私たちは思っています。したがって、この最先端のICTをフル活用していくことが重要ではないか。
しかし、現在は、健康、医療、介護の分野ではデータが、例えば医療機関、保険者、自治体、審査支払機関、こういったところに分散をしておりましてつながらないという、そういうことになっております。必ずしも国民が具体的なメリットを実感できないという状態であります。こういうことから、健康、医療、介護のデータを有機的に連結をして、標準化をして、そして産官学が利用可能な介護を含めた保健医療データプラットフォームというものを二〇二〇年度から本格的に稼働させようということで、先般、省内にデータヘルス改革推進本部というのを立ち上げました。今も鋭意、皆、力を出して検討しております。
こういう中で、一人一人の健康、医療、介護のデータをつなげて科学的に分析をするということもできるようにして、一人一人の履歴というか、それも見れるようにしながら、予防医療の促進とか、生活習慣病対策とか、新たな治療法の開発とか、あるいは創薬、そして自立支援介護、こういったことを実現をして、それぞれにとって最適な健康管理とか、あるいは医療、そしてまた介護を目指していこうということで、今、二〇二〇年目掛けて頑張っているところでございます。
○自見はなこ君 どうもありがとうございました。
是非、省庁の中でまずは横断的な取組を開始されたところだと思いますが、今度、日本丸ごとということで、医療界も、そしてほかの省庁も全て巻き込んで大胆に進めていっていただきたいというふうに考えております。
本日は誠にありがとうございました。

参議院「国民生活・経済に関する調査会」で質問を行いました

私は、国民生活・経済・社会保障の課題について、学識経験者や専門家を参考人として招き、意見を聞きながら深い議論を交わすことのできる参議院 「  国民生活・経済に関する調査会」に所属しております。

2月15日、当調査会で「あらゆる立場の人々が参画できる社会の構築」のテーマのもと、経済・ 生活不安の解消(社会保障分野における格差の現状と課題等)について参考人慶應義塾大学教授駒村康平先生、東京大学准教授熊谷晋一郎先生及び聖学院大学人間福祉学部客員准教授 藤田孝典先生から貴重な意見をお聞きした後、質問を行いました。

子どもや高齢者の貧困問題について拝聴し、社会のセイフティネットとして機能している国民皆保険を守りたいという、政治の道を志した原点を再認識いたしました。現状の日本では、税による所得再分配よりも社会保障による再分配機能が大きいとされています。正社員や非正規社員の経済的な格差や世代間格差などについて参考人から現代社会への警鐘を受け、一議員として社会保障制度や再分配機能の強化等により、支援、改善に努めていかなければならないと決意を新たにいたしました。

質疑の動画はこちらからご覧になれます。私の発言は1:07くらいからです。

2月15日 国民生活・経済に関する調査会(動画)

参議院 国民生活・経済に関する調査会-2017年2月15日(PDF)

 

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<以下質問箇所全文>

○自見はなこ君 ありがとうございます。本日は、国民生活・経済に関する調査会にて質問する機会を頂戴いたしましたことを心から感謝申し上げます。参議院の自見はなこでございます。よろしくお願いいたします。
まず初めに私の所感を述べさせていただいた後に質問に入りたいと思います。
私は、去年の七月の参議院選挙で、全国比例区で当選をさせていただきました。三人の先生方のそれぞれの立場からのお話を今拝見しながら、自分自身がなぜ政治を志したかということの原点を改めて思い出させていただくような、すばらしいそれぞれの先生の内容であったと思っております。
私自身は、選挙に出るまでは実は小児科の医師でありました。実は今日で四十一歳になりましたけれども、私が政治を志すことを決めたのは三十八歳の頃でありました。それまで私は一小児科の勤務医として働いておりましたけれども、実は突然掛かってきた医療の国際電話での相談というものがきっかけになって私は政治の道を志すことを決めております。
それは、当時私が働いておりました虎の門病院の小児科での当直の日のある晩の出来事であります。一件の電話相談がアメリカから掛かってまいりました。それはお母様からの電話、小児科でございますので、お母様からの電話相談でありました。お母様がおっしゃるには、自分に十二歳の一人の女の子がいて、一週間東京でホームステイをしている。その子がおなかが痛くなってしまって、泣いてお母さんに国際電話で相談をしてきた。お母さんは大変心配になって、一体どうしたらいいんでしょうかということで電話相談をしてきたというのが私が受け取った電話でありました。
お話を聞いておりますと、幸いにもお嬢様の症状というものが本当に軽いおなかの風邪、胃腸炎の初期の症状かなと思われましたので、日本であれば誰もが当たり前にするように、こうやって水分摂取をしたらよろしいんじゃないでしょうかとか、あるいはこんなふうな症状が出てきたらすぐに病院にかかってくださいねという、日本であれば当たり前のいわゆる電話相談というものをさせていただきました。
ところが、その電話相談が終わりましたときに、実はお母様が電話の向こう側で本当に大きな声で号泣されました。私が大変驚いて、一体どうされましたかとお母様にお伺いしたときにおっしゃった一言というものが私のある意味でいえば人生を変えたわけですけれども、そのときの一言というのが、私の国の私の入っている民間の医療保険では私は直接医者と話すことすら許されていないのに、日本ではこうやって医者とも話すことができて、かつ夜中に受診してもいいよと言われるなんて、何ていい国なんでしょう、ゴッド・ブレス・ジャパンと言って本当においおいと泣き続けられました。そのことが私はきっかけとなっております。
それまで留学経験もございましたし、頭の中では国民皆保険というものがいかに大事かということを分かっているつもりでございましたけれども、改めて、医療がビジネスである国ではこんな思いを人々が抱きながら生きているんだ、そして、日本ではこの国民皆保険というものがやはり政治で守られているということは知っておりましたので、私も本当に、一小児科の勤務医ではありましたけれども、この国民皆保険がない国になってしまった場合に、恐らく医療従事者である私たちがこの悲惨な状況というものに耐えられないだろうという思いで、これは守っていきたいという思いで私自身は政治の世界に飛び込んでおります。
本日は、それぞれの参考人の先生方が御指摘を下さいました。貧困というものは大変大きな社会問題であると私も思っております。特に、最近は四百万から七百万円の所得の層というものが一気に落ち込んでまいりまして、残念ながら所得の二極分化というものが明らかに日本でもなっております。その中で、子供の六人に一人は貧困にあえいでいるという状況の中で、子供食堂を民間の基金を活用してですとかいう流れは、私自身は私たちの国の在り方としてはいま一度立ち止まって考えるべき課題ではないかなと思っております。
また、参考人の先生の藤田先生からも御指摘ございましたように、子供を持ちたい世帯というものが実は、もちろん二十代、三十代の特に結婚して五年以内の世帯には多うございますけれども、その中の八三%の世帯の方々が経済的な理由というものを挙げて子供が持てないというのが実情であると思っております。
私自身はいわゆる大きな政府論者でありまして、この所得の再分配というものを強化していくこと、そして次世代に投資をしていくことというのが今の日本にとって最も求められているものではないかなというふうに思っております。
質問に移りたいと思っておりますけれども、私は、様々な考えがあるとは思いますけれども、行き過ぎたというあえて形容詞を付けさせていただきますけれども、行き過ぎたグローバリゼーションですとかあるいは新自由主義というものが私は多くの人々を幸せにするかどうかということに関しては大変疑問を感じております。
本日は大変貴重な機会でございますので、それぞれのお立場から、まずグローバリゼーションの本質というものは何だとお考えかということと、それから、格差とこのグローバリゼーションということを結び付けて考えるということが最近よく新聞の論調でも出てきておりますが、それについてのお考えと、そして、この格差社会というものが今あるとするとすれば、それのスタート、きっかけは一体どこに日本社会の場合はあったかと、この三点について、まずそれぞれのお立場から御意見をお伺いできたらと思います。
○会長(川田龍平君) では、まず駒村参考人。
○参考人(駒村康平君) では、今の三つの御質問についてお答えしたいと思います。
私の資料でも、今のグローバリゼーションの話は象の姿、象の姿というパワーポイントを使わせていただきました、二十四ページ。
グローバリゼーションについては、経済学者は、世界全体で見れば世界全体の中での格差は縮まっているんじゃないかという言い方をしています。つまり、新興国の人の所得が上がっているから、それは一つの成果であると。ただ、一方では、国の政治というのは国家単位で意思決定、民主主義の意思決定行われますので、この中間層がグローバリゼーションの結果埋没していくということは、当然不安定な状態になってくる、政治が不安定になってくる。これが今、トランプ現象なりUKの、あのイギリスの離脱の問題なんかにもつながっていると思います。
グローバリゼーションをやる一方で、当然多くの国もそれを心掛けてきたわけですけれども、再分配政策を同時に強化すると。つまり、グローバリゼーションを進めたければ再分配政策をやらないと、付いていけない人が政治を通じてそのグローバリゼーションそのものを潰してしまうというのが今起きている状態だと思いますので、そういう意味では、アメリカは、イギリスにしても、グローバリゼーションの二極の、二つの車輪である再分配の強化が非常に甘かったということが言えるんではないかと思います。データを見る限りは、グローバリゼーションをやっている国は大きな政府を目指しているという傾向はあったんですけれども、不十分だったという理解をしています。これが最初の二つの答えになるかと思います。
三つ目は、日本の場合はやはり九〇年代前半のバブル崩壊が大きな影響だったと思います。先ほど藤田さんがお話ししたように日本型雇用システム、つまり、いいか悪いかは別にしても、一つの企業で働いて年功賃金で保障して住宅も買えるような、子供を学校に行かせるような社会モデルがあったと。残念ながら、それと引換えに、結婚した女性は早く家に戻ると、こういうシステムが起動していたわけですけれども、肝腎要の年功給あるいは企業福祉がどんと落ちた、そして非正規労働者が増えたと。それを補うように本来は社会保障が出てこなければいけなかったわけなんですけれども、財政状況が非常に悪かったためにそこを補えなかったということで、今の状況が起きているのではないかと思います。
以上です。
○参考人(熊谷晋一郎君) 私は完全に専門外で、門外漢なもので、うまく答えられる自信は全くないんですが、少し、私のきっと役割だと思うので、障害に関連した部分でお話しできることをお話ししようと思うんですが。
今回、能力主義ですとか優生思想というものが昨今障害者に対して大きなプレッシャーとしてのしかかっていて、その背景には、やはりそういった優生思想や能力主義がはびこる土壌というものがあるんだろうと思います。その最たるものが恐らく分配の仕方、もう既におっしゃっている生産物に比例した形で分配する貢献原則と、それから必要に応じて分配する必要原則の割合が、後者の必要原則を担う担い手というのは国家がその担い手なわけですけれども、グローバリゼーションというのは、その国家の力がある意味では弱まって、グローバル企業というものが力を持ち始めて、それと比例して、もしも分配の仕方も割合として貢献原則にウエートが強まっていくとすると、そういった能力主義あるいは優生思想というものがはびこる、それがひいては障害者の尊厳を傷つけるというようなことが今起きているんではないかなというふうには観測しています。
日本に関して、格差のきっかけ、これは全くちょっと私も素人なので分からないんですが、私の周辺では発達障害という概念が、急に人数が増えた時期というのがおおよそバブル崩壊以降なんですよね。その発達障害と呼ばれてラベリングを貼られてやってくる、当事者研究の場にやってくる方の多くはかつては健常とされていた人で、恐らくメンバーシップ型の雇用の中で包摂されていた人なんだと思うんですね。そういった人々が今急速に社会から排除されて、そして、その排除の理由を個人化するための概念として発達障害というものが非常に活用されているというふうな印象がございます。
その背景に何があるのか、もちろん私、門外漢ではありますが、私の周辺でも観測される事実としてはそういった現象が起きているなというふうな感触を持っています。
○参考人(藤田孝典君) 私の方からは、駒村先生とほぼ同意見ですけれども、国際競争をするということでいえば、やっぱり企業が生き残り策をあらゆる手を取っていく、取っていかざるを得ないという非常に企業にとっては厳しい時代を迎えているんじゃないかというふうに思います。
その企業が、もうこれ禁断とも言えますけれども、手を付けてきたのが人件費、福利厚生費だと私は思っておりますので、なので、いわゆる弱肉強食というんですか、なるべく強くありたい、生き残りたいということを考えれば、そのためにどういう手段を取れば企業体が生き残るのかということを考えたときの手だてだったんじゃないかということで、多くの労働者が低賃金の中に埋没し、一部の企業であれば正社員とかエリートの人たちだけはうまく以前の終身雇用、賃金形態の中に残されていて、なので、格差が非常に広がっていきつつあるかなという、そういった状況かと思っております。
なので、大企業の正社員であっても非常に厳しいし、長時間労働で苦しいし、中小零細も厳しいし、非正規雇用の人たちはなかなか暮らしが成り立たないというんですか、なので、どの労働者の人たちも厳しいという状況にありますので、これ、それぞれの階層で厳しさを解消するための、先ほど社会保障がなかったということがやはり大きな要因だと思いますので、なので、この社会保障を企業に全部委ねてきたと言っていいと思うんですね。なので、この社会保障を、じゃ企業がやらなくなったら、労働者を守らなくなったら誰がするのかということは次の日本を見据える上で重要な視点かというふうには思っております。
○自見はなこ君 それぞれの先生からのお立場の御発言、本当にありがとうございました。熊谷参考人には、貢献原則と必要原則の再分配の話まで及んでいただきまして本当に感謝をしております。
残された時間が僅かでございますので、最後コメントにして締めたいと思います。
私は、この格差社会というものを何とか日本が乗り切っていかなければいけないと思っておりますし、そのための社会の制度づくりというものに対して一議員としてしっかり頑張っていきたいと思っております。
今、私は医療の分野が専門でありますけれども、医療の世界では地域包括ケアというものが今進められております。これに恐らく一番大事になってくるのは、いろんな制度の構築と同時に、その地域の力そのもの、人と人との結び付きそのものが大変大きな意味を見出してくると思っております。失われた二十年は恐らくは分断の歴史であったのかなと思いますけれども、私は、これからは連帯の、人と人が改めてつながり合う時代になっていけたらいいな、そのためのお手伝いを立法府の一員として働けたらいいなという思いで本日は先生方三人のそれぞれの御意見を拝聴させていただきました。
ありがとうございました。

 

 

 


「女性医療職エンパワメント議員連盟」を設立しました

1月27日、「女性医療職エンパワメント推進議員連盟」を設立し、事務局長に就任しました。

これまで医療界の様々な団体等でそれぞれに男女参画や働き方に関する取組みが行われてきましたが、これらの活動を横断的に結び付け一層推進していくことを目指す超党派の議員連盟です。 

参議院議員会館講堂で開催された設立総会においては、趣旨に賛同された180名を超える国会議員の先生方が入会・出席され、さらに医療系団体の皆さまを中心に200名近い方々が出席されました。 

事務局長として司会を務めさせていただきましたが、横倉日本医師会会長から「性差を超えてこの日本をより良くしていこう!」と激励のご挨拶を賜り、日本医科大学特任教授海原純子先生の素晴らしい講演も拝聴しました。日本医師会、日本歯科医師会、日本病院薬剤師会、日本看護協会はじめとした各団体の方々から積極的な発言、自由討議も行われ、大変有意義な会となりました。 

医療の質の向上及びプロフェッショナリティを堅持しつつ 医療界の働き方改革を進めていきたいと考えています。夜勤や守秘義務等ストレスの多い環境にある医療職女性の健康に関する働き方や、保育の充実、ワークシェアの在り方などを具体的なテーマとしています。医療職女性のみならず、ひいては全ての働く男女と次世代を担う子どもたちへ貢献する議連となるべく、真摯に活動していきたいと思います。

 

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海原純子先生

海原純子先生

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今年やりたい7つのこと

昨年は月の当選以来、日々を駆け抜けることにまだまだ必死な毎日ですが、今年は参議院厚生労働委員会で審議する法律や自民党の部会以外にも、具体的に7つの大きなテーマを定めて、より一層確実に政策の実現に努めていきたいと思います。

今年の中心的なテーマは以下になります。

1)医師のキャリアデザイン
医師のキャリアデザインの為の厚労省、文科省などの省庁横断的な取組みを進め、ジェネラルを初期にしっかりと習得できるような教育体制を整える。また医師の生涯教育の大切さと地域医療におけるかかりつけ医の役割の重要性を認識した専門医機構の在り方も注視していく。

2)地域医療と救急医療
地方における医療介護人材確保や救急医療問題の諸問題の改善に中長期的に取り組む。また在宅や尊厳ある人生の終わりの在り方についても議論を深めていくこととする。

3)医療分野のICT
医療のみならず公衆衛生学的にも国民医療に資するシステムを構築するため、効果的なICT導入に向けて、「自民党IT戦略特命委員会」幹事としても積極的に活動していく。

4)子どもを取り巻く環境
成育基本法早期成立を含め、子どもを取り巻く環境整備を更に推進、自民党が掲げる「一億総活躍社会」実現においても病児保育をはじめとした諸課題に具体的な提言をしながら取り組んでいく。

5)男女共同参画と医療の勤務環境整備
「女性医療職エンパワメント推進議員連盟」を27日に設立、事務局長に就任。医療職女性ひいては全ての働く女性及び男性の働き方に貢献することを目指す。

6)医学、薬学の研究開発の促進
昨年より問題となっている高額薬価抑制が研究の萎縮に繋がらぬよう税制面からも支援していく。

7)医療財源
税制の所得再分配機能強化という根本的な議論を再興しつつ、医療費適正化については医療人自らが提案できる様々な施策があることから、発言を行っていく。

国政の場に送り出してくださった意義を皆様方に感じていただけるよう精一杯、諸課題に真摯に取組み頑張ってまいりますので、ご支援ご指導いただければ心より嬉しく思います。

詳細は、「掲載記事」欄の m3.com 医療維新(平成29年2月9日)(PDF) にてインタビュー形式で語っておりますので、クリックしてご一読くだされば幸いです

今年も何卒よろしくお願い申し上げます。

 

写真 自見はなこ


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