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難聴対策推進議員連盟​の事務局長としての活動​

概 要

「難聴対策議員連盟」の事務局長を拝命。2019年6月6日に「新生児期・小児期における難聴対策の充実に関する要望」を、根本匠厚生労働大臣(当時)と柴山昌彦文部科学大臣(当時)に提出。その結果、2020年度予算では「新生児聴覚検査及び聴覚障害児支援の推進」への予算が、対前年度比で約12倍になるなど、大きな成果を実現。さらに、2019年末までに計12回の総会を開催し、2019年12月には、全世代の難聴対策の指針「Japan Hearing Vision(ジャパン・ヒアリング・ヴィジョン)」を取りまとめ。2021年3月3日には、WHOよりWorld Report on Hearingが発表された。世界と足並みをそろえた総合的な難聴対策を全世代で進めていく。

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“難聴”とは、簡単にいえば、特定の音が聞こえにくい状態のことを指し、先天的なものから、加齢性、騒音性、伝音性、突発性など、さまざまなタイプに分けられます。治療法は、薬物治療や手術のほか、補聴器で聞こえを補ったりするのが一般的です。日本医師会及び日本補聴器工業会の調査結果によりますと、患者数は国民全体の11.3%にあたる、約1430万人という数字も発表されています。

Lancetにおいても、難聴は認知症との関係で寄与率9%とされており、難聴対策はわが国の認知症対策の柱として位置づけられるべきです。

中耳や内耳の障害で生まれたときからある先天性難聴については、近年の医療のめざましい発展により、生後すぐに難聴が発見できるようになりました。適切な補聴器具や人工内耳を早期に装用し十分な療育を行えば重度難聴者にも社会的・経済的な自立の道が開かれるなど、難聴患者を取り巻く環境は大きく変化しています。また、早期から言語である手話に触れることも大切です。

しかしながら、わが国においては、厚生労働省が2020(元原稿は2019)年3月に発表した調査「新生児聴覚検査の実施状況等について」によると、把握している範囲内において、年間約5000人の新生児が新生児聴覚検査で要再検査となり、そのうちの527人は生後3ヶ月以内を目処として行われる精密検査において異常無しとなり、異常ありと診断される593人のうち、片側性難聴が336人、両側性難聴が257人と診断されています。

新生児聴覚検査の現状は、公費負担を実施する自治体が38.8%、受検者数を集計している市区町村での初回検査の実施率は86.9%にとどまっています。加えて、新生児聴覚検査で要再検査となった後の、医療体制、療育体制、教育体制などには地域により差がみられ、多くの保護者は出生後間もない時期から発達や発育に見通しが立たないまま不安を抱えています。

 

先天性難聴の発生頻度は、1000人に1~2人と、新生児に対しほぼ全例スクリーニングが実施されているどの先天性代謝疾患より高い頻度でおこります。

こうした現状を改善し、新生児スクリーニング検査の全国実施率向上と全額公費負担化や、少子高齢化と人口偏在が進む日本においても難聴児教育の地域格差が生じないような遠隔指導体制の整備。さらに、手話教育の充実、国産の新型補聴器や人工内耳の開発促進、難聴対策ガイドラインの作成などを目標として、2019年4月本議連は発足し、石原伸晃会長のもとで、私は事務局長を拝命致しました。

4月の設立後、6月までに3回の総会と1回の役員勉強会を開催するというハイペースで議論を進め、2019年6月6日に「新生児期・小児期における難聴対策の充実関する要望」を、根本匠厚生労働大臣(当時)と柴山昌彦文部科学大臣(当時)に提出しました。その結果、2020年度予算では「新生児聴覚検査及び聴覚障害児支援の推進」への予算が、対前年度比で約12倍(4900万円から6億円)になるなど、大きな成果を上げることができました。

その後、認知症との関連が指摘されている高齢者の難聴対策や、騒音性難聴など成人の難聴対策、補聴器などの医療機器にスポットを当てて議連総会を重ね、2019年末までに計12回の総会を開催し、2019年12月には、全世代の難聴対策の指針「Japan Hearing Vision(ジャパン・ヒアリング・ヴィジョン)」を取りまとめました。

引き続き、提言の実現状況をフォローしていくと共に、新生児期・小児期における難聴対策の諸施策を成育医療等基本計画に項目として盛り込むなど、「成育基本法」の枠組みに議連活動をリンクさせられるよう取り組んでまいります。すべての難聴児に最適な医療・保健・療育・教育を届け、誰もが生き生きと暮らしやすい社会を実現していきます。

​また、高齢者の難聴対策についても、議連の活動を受けて高齢者が安心して補聴器を購入できるモデル事業として、「補聴器相談医」を受診して「認定補聴器技能者」のいる店舗で購入した場合に補助金が給付される港区モデル(東京都)が全国に先駆けてスタートしました。

 

議連では、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会、日本臨床耳鼻咽喉科医会とも緊密に連携し、厚生労働省への要望活動も行っています。令和4年度診療報酬改定では、高度難聴指導料の見直し、耳鼻咽喉科処置の見直しをはじめ、早期離床・リハビリテーションに関わる職種に言語聴覚士を追加することなどが実現しました。

〇令和4年度診療報酬改定の概要(難聴・耳鼻咽喉科関連の主な改定事項)【2022年3月2日第15回総会提出資料】

※議連総会時点での「暫定版」と記載がありますが、その後確定となりました。

WHOでも、新生児期、小児期、成人期、老年期といったライフサイクル別の難聴対策の取組を世界的に発信するなど難聴対策を強化しており、2021年3月3日には、WHOよりWorld Report on Hearingが発表されました。 こうした世界的な難聴対策の気運の高まりを捉え、我が国においても、聞こえなさ・聞こえにくさのある一人ひとりに応じた適切な支援が提供されるよう、各ライフサイクル別難聴者(児)支援のあるべき姿の実現を目指し、取組を加速させて参ります。

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