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災害時における介護・福祉政策への取り組み

概 要

超高齢社会において、介護・福祉政策の重要性がかつてなく高まっている。行政の縦割りを克服し、災害時においても医療・介護・福祉が切れ目なく提供されるよう体制整備に取り組む。

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高齢化社会という言葉をよく聞くと思いますが、具体的には人口に占める65歳以上の人(高齢者)の割合が7%を超えている状況のことを指し、国勢調査によると1970年から突入している状況が続いています。

現在、65歳以上の人口の割合が全人口の21%を占めている超高齢社会状況にあるわが国において、介護を必要とする高齢者の自立を支援し、家庭への復帰を目指すために、医師による医学的管理の下、看護・介護・リハビリテーション・栄養管理・食事・入浴などのケアサービスを一体的に提供することの重要性がかつてなく高まっているといえるでしょう。

また、自然災害の多いわが国において、災害時においても安定的に介護サービスを提供する体制強化が必要性であることを、近年各地で多発した豪雨災害や台風被害から痛感しました。

災害時の対応について、厚労省医政局の管轄にある医療分野には、「DMAT(ディーマット)※1」や「JMAT(ジェーマット)※2」をはじめ多くのチームが存在しており、連携体制の構築がここ数年で進展してきた感があります。一方で、介護・福祉の分野においては「DWAT(ディーワット)※3」がありますが、介護は老健局、福祉は社会援護局と厚労省内でも管轄が分かれてしまっています。
 

災害時の医療と介護と福祉の連携について理解を深めること、さらに災害時の医療と介護と福祉の連携について理解を深めることを目的とした「災害時の医療と介護と福祉の連携についての勉強会」を、2019年12月16日に開催しました。

 

勉強会には、全国老人保健施設協会の江澤和彦常務理事(日本医師会常任理事)や、田村憲久現厚労大臣をはじめとする国会議員、厚生労働省の大臣官房厚生科学課、大臣官房健康危機管理・災害対策室、救急・周産期医療等対策室、社会援護局の各担当官にご参加いただき、連携強化に向けた意見交換ができました。

また2020年1月には、わが国で最初の新型コロナウイルス感染症例が確認されて以来、厚生労働大臣政務官である私が「新型コロナウイルス感染症厚生労働省対策推進本部」本部長代理として対応することとなりました。

介護現場で働く方々を支えるため、感染症対策費用の支援や医療金の支給を含む「緊急包括支援交付金」を、令和2年度第2次補正予算に計上したほか、感染症に弱い方々が集まる医療・介護・福祉施設などでのクラスター対策にも重点的に取り組んできました

健康状態をスケール化した医療と介護の共通言語としての「介護天気予報図」を、新型コロナウイルス感染症の軽症患者管理用にアレンジした「コロナ介護天気予報図」の運用についても、2019年春から取り組み、全国老人保健施設協会の平川博之副会長のお力添えのもと、検証させていただいております。介護施設におけるコロナ対策においても、引き続き全力であたっていきます。

そして、2020年末に閣議決定された令和2年度第3次補正予算案では、「緊急包括支援交付金(介護分)」として、新たに786億円の積み増しが計上できました。また、令和3年度当初予算案では、人材の確保や感染症が発生した施設の復旧をサポートする目的で「地域医療介護総合確保基金」に介護従事者確保分として137億円を計上。2021年度介護報酬の改定においても、0.70%のプラス改定となり、2期連続でのプラス改定を勝ち取ることができました。

 

引き続き、介護を巡る諸課題と真摯に向き合い、取り組んでまいります。


※1:Disaster Medical Assistance Teamの略で、災害急性期に活動できる機動性を持ったトレーニングを受けた医療チームのことを指す
※2:Japan Medical Association Teamの略で、日本医師会が被災地に派遣する災害医療チームのことを指す
※3:Disaster Welfare Assistance Teamの略で、一般避難所において高齢者や障がい者、子どもなどに対する福祉支援を行う民間の福祉専門職で構成するチームのことを指す