2026年5月29日 医師養成の過程から医師偏在是正を求める議員連盟 第14回総会
- 5月29日
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更新日:6月8日
2026年5月29日、「医師養成の過程から医師偏在是正を求める議員連盟」第14回総会を、会長の田村憲久先生のもと開催いたしました。
今回の総会では、医師偏在の是正に向け、医師養成のあり方や卒前・卒後教育の見直しについて議論を行いました。
まず、有識者ヒアリングとして、「医師国家試験の再考 ― 共用試験公的化の時代における卒前医学教育の再設計 ―」をテーマに、帝京大学医学部長・医学博士の河野博隆先生よりご説明いただきました。
河野先生からは、現在の医師国家試験が知識偏重となっており、本来医師に求められる実践的な能力や教育機会が十分に確保されていないのではないかとの問題提起がなされました。また、共用試験(CBT)の公的化が進む中で、医師国家試験との役割分担を整理し、「医学部卒業時点で求められる能力や資質を保証する試験へ再設計していく必要がある」との提言が示されました。
続いて、「昭和大学の挑戦 ― 医学生が卒業時に医師として活躍できるシームレスな医学教育とは ―」について、昭和大学医学部医学教育学講座教授の泉美貴先生よりご説明いただきました。
泉先生からは、臨床現場での学びと教室での学びを両輪で進める教育改革についてご紹介いただきました。学生は週1回、医師に同行して診療現場を学び、高学年では診療参加型臨床実習を実施しています。さらに、海外研修には44名、研究活動には10名が参加するなど、実践的かつ主体的な学習環境が整備されていることが報告されました。
また、卒後の臨床研修制度については、形骸化している側面もあることから、一定の権限と責任を持ちながら研鑽を積める仕組みへ発展的に見直していく必要性についてもご提言いただきました。
さらに、「広域連携型プログラムに関する準備状況調査結果」について、全国医学部長病院長会議会長の相良博典先生よりご報告いただきました。
相良先生からは、今年度から導入された広域連携型プログラムに関するアンケート調査結果が示されました。都市部と地方の医療の違いを学ぶことができる貴重な機会として評価する声がある一方で、
・医師不足地域で勤務する研修医へのメリットが乏しい・指導医の負担が大きい・経済的・事務的負担が発生する・強制的な広域連携では地域の人材確保につながらない可能性がある
といった課題も指摘されました。
調査では、対象となる47大学から回答があり、広域連携型プログラムの募集定員に対するマッチ率は75.3%となっていることが報告されました。
厚生労働省からは、「医師養成の過程を通じた医師の偏在対策に関する検討会」の報告および医師国家試験の抜本的見直しに関する検討状況について説明を受けました。
また、文部科学省からは、医師とは異なる進路を選択する医学生への学位授与の仕組みなどについて説明がありました。
医師偏在の是正は、単に医師数を増やすだけで解決できる問題ではありません。医師をどのように育て、どこで学び、地域医療を支える人材として成長していただくのか。医師養成の入口から卒後研修までを一体的に見直し、持続可能な地域医療の実現に向けて、引き続き議論を進めてまいります。
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